#12. 先進国に近づくには -catch up-
今回は、”A new empirical approach to catching up or falling behind(実証的なアプローチ- 追いつくか、遅れをとるか)” (Bart Verspagen)を読んで学んだことをまとめていきます。
発展途上国や新興国は、先進国に追いつくために必死だ。キャッチアップ現象は、国の成長率格差の説明において重要な役割を果たす。
国際的な知識のスピルオーバーは、技術レベルの低い国にほど、恩恵をもたらし、より早い成長につながる。
また、成長率と一人当たり所得の伸びには、強い相関(correlation)がある。
ファクトとして、最貧困の国は、成長も最も遅く、先進国はその次に成長が遅く、新興国(middle-income)が最も成長率が高い。
ちなみにキャッチアップ現象(catch up)は国際的な現象ではないし、自動的に起こるものでもない。
国際的な技術の普及(spill-over)には、新しい技術をマクロレベルで受け入れていくプロセス(a process of adoption)が必要なのだ。
逆に、その新技術を受け入れる能力(capabilities to assimilate new knowledge)がなければ、スピルオーバーは発生しない。
これらの学習能力(learning capability)は、内在的(intrinsic)な学習能力に依存する。
内発的な学習能力が相対的(relatively)低く、技術的距離(a large technical distance)が大きい国は、さらに遅れをとる可能性が高い。
一方、内在的学習能力が相対的に高く、技術的距離が小さい国は、追いつく可能性が高い。