ukboyK’s blog

〜イギリス大学院留学中〜 学びや気づきを発信していきます!

#6 中国企業はいかに国際的プレゼンスを上げたのか

久々の更新です。

本日は中国企業の海外直接投資についてです。

 

中国といえば、世界の工場としての地位を確立させ、世界中の企業が、安くて豊富な労働力を求めて進出しているため、対内直接投資(inward FDI)の印象が強いかと。

 

しかし、中国は対外直接投資(outward FDI)でも存在感を発揮しています。

 

古いデータですが、中国は2004年末までに総額370億ドル(5.4兆円※1ドル=148円)を投資し、世界第5位の対外直接投資国に。

 

国際化(internationalization) の動機づけとなるのは、OLIの考え方。

Ownership, Location, and Internalization 

つまり、所有、立地、内部化。

 

ちなみに後発の企業が世界市場で競争できるような資産を取得しようとする場合、政府による資金援助が必要となる。

 

また多国籍企業との積極的なパートナーシップにより、国際的な生産や品質基準、マネジメント手法など様々なノウハウを吸収する。

 

国際化の手段は主に3つ。

1. OEM(the original equipment manufacture)またはJoint Venture を通じたパートナーシップのルート

JVでテクノロジーやライセンスを獲得する。

例)ファーウェイは、NECシーメンスSiemensと3Gの携帯電話開発や製造を実施。

Ningbo birdは韓国のLG社や台湾のベンキュー社(BenQ)と技術提携を結んで獲得した技術で主要な輸出業社に成長した。

 

2. 買収のルート(the acquisition route)

例)Hollyグループは、フィリップス半導体を一部事業を買収し、ライセンスも獲得。ホリーがライセンス製品の開発と販売を継続出来るようにした。

LenovoIBMのPC領域を買収。IP 知的財産権獲得。

 

3. 有機的拡大のルート(the organic expansion route)

対象とする市場内に子会社や施設をグリーンフィールドで設立。

※グリーンフィールド投資: 今まで全く何の関連施設も建設されていない、まっさらな状態から生産工場や通信施設などののビジネス投資を行うこと。

例) ハイアールグループは、1991年に日本アメリカ欧州といった先進国は輸出を開示。当時のCEOによると、「まず困難な先進国市場に参入し、次に容易な途上国市場に進出する」。